ピアノの始め時

ピアノ

いつから習わせよう…

早ければ早いほどいいのかな…

でもレッスンが成立するだろうか…

小さい子をもつ親御さんは悩まれるのではないでしょうか。

 

今回は、大手教室で個人レッスンを受け持つ現役講師が

ピアノの始め時についてお話しします。

 

自己紹介

 

私自身は大手音楽教室にて小学5年生までグループレッスン、

途中から個人レッスンも並行して通っていました。

ピアノの先生になった現在は、

個人レッスンにて子供~大人を教えています。

大手の教室ですがレッスンは私自身の完全オリジナル。

始めから個人レッスンで私が一から育てることもあれば、

他の個人の先生から移ってくる子もいますし、

グループレッスンから個人レッスンに移動してくる子を

受け入れることもあります。

 

個人レッスンの良いところ悪いところ、

グループレッスンの良いところ悪いところも分かります。

何歳からどのような形で始めるのがベストなのか、

私が色々な状況見てきた結論をお話しします。

 

個人レッスンの場合

3歳

ピアノ個人レッスンは早すぎます。

3歳で始めたらそれはそれなりのレッスンは構成しますが、

鍵盤に触ることはほとんどないレッスンになるでしょう。

カードや本を見せてリズム打ちは出来ますが、

鍵盤の概念、楽譜の概念は分かりませんから、

その都度出来ることを探りながらのテンポの悪いレッスンになります。

歌うこともなかなか一対一ではしてくれません。

3歳でどうしても音楽を始めたいなら、

グループレッスンで親しむのがおすすめ。

後の個人レッスンの土台を作ってくれます。

4歳

5歳に近くなればもう鍵盤にも触るレッスンが成立しますが、

年少さん、年中さんの早い段階では、まだ始めなくてもいいです。

コンクールなど本格的に取り組みたいのならば

年長で確実に(早ければ年中さんのうちに)幼児部門を受けられるように4歳になったら

始めるのもいいでしょう。

5歳

最適と思います。

年中さんになったらと思わずに、5歳になったらで十分です。

楽譜や鍵盤への理解が難しいこともありますが、

日々脳が成長していくので小さな達成感を沢山味わうことが出来ます。

幼児期に一度でも発表会を経験しておくとその後の自信が違うように思いますから、

年長さんでの出演を念頭に入れて、

早生まれの子は5歳になる少し前で始めておくのもいいでしょう。

年長さん

年長さんに上がったらなるべく早く始めておくのがいいでしょう。

間に合えば就学前に発表会に出られます。

 

グループレッスンの場合

3歳からでも

リトミック教室でも大手の音楽教室でも

始めのうちはピアノには触りませんから、

音楽に親しむために通うことになります。

同時に親子で学びを共有する習慣が出来ます。

子は親の支えを自信に変えて積極的に学びますから、

親御さんが小さい頃のグループレッスンで隣にいて、

支え方を学んでおくと後々とても強いです。

そういう意味合いで気を長く持って通わせることが出来るならば、

3歳からでも始める意味はあるでしょう。

早生まれ

グループレッスンは入会の時期が決まっています。

焦って始めると、周りとついていけないことで親御さんが不安になります。

子供は何とも思っていなくても、です。

親御さんに不安があれば一年おいて始めてください。

幼児期に始めればそれで十分です。

 

  

先生が早期教育に思うこと

焦って始めないこと

幼児期に始めることは確かに意味のあることです。

しかしそれがいきすぎて、

親御さん自身が焦ったり、子供に緊張を与えたりしてはなんの意味もありません。

人より早く3歳に始めたから特別上手になるとか、

頭がよくなるとか、そういうことはありませんから、

幼児期の内で、お子さんを観察して出来そうなタイミング、形態で始めてください。

通うだけにならない

お月謝だけ出して先生に任せっぱなしというのは、

いくら幼児期に始めても無意味です。

親御さんも興味をもって一緒に学ぶ楽しむ姿勢を見せましょう。

そして成長を分かち合いましょう。

それが支えとなりお子さんの心の成長に繋がります。

挑戦と達成の積み重ねによる強い心を作ることも、

早期教育の大きな役割です。

任せっぱなしで進度を把握していない、

何が出来るようになったか知らない、などの状況は、

逆に子供を弱い子にしてしまいますから、

習い事をする前におうちでコミュニケーションの時間を多くとって、

子供を観察するところから始めてください。

 

おうちでしてあげられること

この記事を読んでいただいている、

お子さん思いのお父さんお母さんだからこそ、

おうちでしてあげられることはあります。

3、4歳は早期教育といって無理に始めるよりも

親御さんがお子さんに向き合い、

人としての基礎力をつけてあげることの方が大切です。

ここでは掘り下げませんが、

お手伝いや遊びといった日々の習慣で学ぶ、達成感を得る、家族の一員となる喜びを教えるなど、

出来ることは無限にあります。

親御さんも子供の観察をする目を養ったり、支える立場というものを学んだり、

そういう期間にしていただきたいです。

もちろんそれをピアノを始めることで身に付けるのもいいでしょう。

しかし、時間もお金も有限ですから、

早すぎる時期に習わせる必要もない、ということはお伝えします。

3歳で始めることの利点は、親子の絆が生まれること

それを念頭に置いて、習い始める時期を考えてみてくださいね。

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