最適なレッスン形態の選択

ピアノ

ピアノを習いたいけどグループレッスンがいいの?

それとも個人レッスン?

今回は現役ピアノ講師がそれぞれの形態の良し悪しをお教えします。

 

自己紹介

 

私自身は大手音楽教室にて小学5年生までグループレッスン、

途中から個人レッスンも並行して通っていました。

ピアノの先生になった現在は、

個人レッスンにて子供~大人を教えています。

大手の教室ですがレッスンは私自身の完全オリジナル。

始めから個人レッスンで私が一から育てることもあれば、

他の個人の先生から移ってくる子もいますし、

グループレッスンから個人レッスンに移動してくる子を

受け入れることもあります。

 

個人レッスンの良いところ悪いところ、

グループレッスンの良いところ悪いところも分かります。

何歳からどのような形で始めるのがベストなのか、

私が色々な状況見てきた結論をお話しします。

 

個人レッスン

 

利点

 

個々の成長に合わせられる

これはグループと違う最大の利点ですね。

指先を使うということは個人差が出やすいですから、

一対一で見てもらえるレッスンならば安心です。

 

楽譜を読む力がつく

曲への入りが楽譜を目で見ることなので、

自分で読んで練習する習慣が身に付きます。

 

欠点

 

自分で進める必要がある

周りに置いていかれるというプレッシャーがなく、

進度は自分の頑張り次第です。

 

先生の良し悪しに進度が左右される

先生の教える技術はどこかで習うものではなく、

それまでの音楽経験によります。

いい先生に当たれば一生ものの力が身に付きますが、

よくない先生に当たると何年たっても始めたての力のままです。

 

おすすめしたい子

 

器用である

理解力があり指先を思い通りに使うことが出来るる子は、

始めたときから楽譜を読んで指を動かすレッスンで

どんどん弾いていってください。

 

成長がゆっくりである

のんびりしているだけの子ならば、

グループで他の子に引っ張っていってもらうといいですが、

成長が緩やかな子は合わせてもらえる個人レッスンが向いています。

 

自主的に練習できる環境にある

おうちでの練習を親御さんがいつも見てあげられたり、

自ら進んで練習出来るなら進度を決められる個人レッスンがいいでしょう。

 

グループレッスン

 

利点

 

音楽性が身に付く

常に自分以外の音に触れられるので、

豊かな表現が出来るようになります。

 

一定の上達が見込める

学校の授業と同じでカリキュラムがありみんな一緒に進んでいくので、

強制力がありますし、なんとなくでも力はつくように構成されています。

 

欠点

 

一人立ち出来ない

楽譜が読めるようにならないので、

いざ好きな曲や合唱の伴奏がしたいというときかなり苦労します。

 

他の子の出来に引っ張られる

いくらカリキュラムがあっても、グループの色というのは出来てしまいます。

足を引っ張り合うような雰囲気で上達に歯止めがかかってしまう場合もあります。

 

個々の成長に合わせられない

心身の成長度合いによってついていけない、というのは

グループから個人に移動する理由第一位です。

 

おすすめしたい子

 

発達が平均的であれば誰でも

進度に着いていけるかどうかはグループレッスンを続けるに当たって重要です。

しかしとりあえずレッスンに参加するだけでも得られることが大きいので、

受講できるコースの年齢に達したら誰でもまずは検討する価値はあります。

 

とりあえずグループ

良し悪しに差

私自身もグループレッスンでピアノを始めましたし、

先生となった今も、グループから個人に移ってくる生徒達の能力をみて

グループレッスンは言葉で教えられない音楽性がとにかく強いと感じています。

先生方はしっかりやり方を学ばれ頼れる存在です。

個人の先生は良し悪しに差がありすぎます。

沢山連弾をしたり、お手本を聴かせてくれたり、

個人レッスンの欠点を補える教えをしてくれる先生ならばいいですが、

近くに評判のいい先生がいなければとりあえずグループレッスンから始めるのが無難です。

 

それぞれの向かうところ

 

理想は並行

 

グループレッスンで耳から学んできた子は音楽性に優れています。

グルーヴ感という言葉で説明できない、感じて学ぶことしかできないものを

自然と身に付けることが出来ています。

しかしピアノを弾くという観点では基礎がぐらぐらです。

自ら楽譜を読んでピアノを弾くことも出来ないので、

上手なようでそうでもありません。

また、生のピアノを触る機会がないので、

指先の感覚や筋力が育ちません。

幼少期からグループレッスンだけだと、

習っているのに合唱の伴奏が出来ない子になります。

小学校に入ったら個人レッスンを考えるのは、

私から見ると必須です。

お子さんが音楽にのめり込んでいるなら個人レッスンも追加してあげてください。

 

グループから個人へ

幼少期にグループレッスンで音楽の感覚を学んだあとは、

個人に移行しても問題ありません。

先生の教えの技術によるので

ピアノが上達していくかどうかは別の問題ですが、

音楽性が失われることはよっぽどありません。

個人レッスン自ら楽譜を読んで練習しないと成立しないので、

実際の力をつけることが出来ます。

しかし耳から入って弾けた気になっていた子が個人レッスンに移行すると、

必ず行き詰まります。

何はともあれ読譜力をつけることが先決です。

自分で楽譜を読むことが出来れば練習も苦でなくなりますから、

おうちでも親御さんが支えとなり乗り越えてください。

タイトルとURLをコピーしました