バーナムの有効な使い方

ピアノ

ピアノのテクニックといえば

「バーナムピアノテクニック」

ミニブック〜4の全6巻あります

今回はみんな大好きバーナムの有効な使い方を

逆効果の方法も含めお教えします

 

私の紹介

 

ピアノ講師歴10年

 

私の生徒は皆譜読みがとっても得意で練習も沢山してきます

他の先生から移ってくる生徒も1ヶ月あれば譜読みが得意になり

積極的に練習するようになります

 

「自分の子供がこんなにピアノを得意になるとは思っていなかった」

「先生に教わるようになってから練習するようになった、弾き方が変わった(本格的になった)」

「(子供が、自身が)もっと早く先生に出会いたかった」

 

この類の嬉しい言葉をほぼ100%頂けます

(親御さんが完全に放置していて子供の上達に気付いていない場合もあるので”ほぼ”です)

 

バーナムをいつまで使うか

  

私は生徒にミニブック〜①しか使いません

相当使い込ませるので②に進む頃にはすっかりレベルも上がり

ハノンに進んだり、必要なテクニックはその都度曲から得たり出来るようになるからです

しかしそれは満遍なくテクニック付けられるように構成されたテキスト全曲を

取り組む前提の話です

譜読みが遅いために取り組む曲が偏っていたりする場合はバーナムを進めていったほうがいいでしょう

私がこのシリーズ(リンク)で紹介している方法で読譜力を強化すれば

数曲を同時進行で進めることが出来、テキスト全曲制覇も苦ではないので

必ずしもずっとテクニックのテキストのために時間を割く必要はないというのが、

私の教えで育つ生徒たちを見ていて思うところです  

 

バーナムピアノテクニック ミニブック
バーナムピアノテクニック 導入書
バーナムピアノテクニック①

よく見かける絶対やってはいけない使い方

  

このような使い方をしている先生をよく見かけます

意味がないばかりか悪影響を与えかねません

 

  • 一週間一曲ずつ宿題に出し、一曲ずつ合格してから次の曲

1グループ12曲でそのときつけたいテクニックが学べるようになっているのに

一曲ずつでは次々忘れていって、

12曲目を練習する頃には1曲目で身に付けたテクニックは一切残っていません

子供自身テクニックの4小節とかの曲を弾いてきて、と言われても何が楽しいのか

何に気をつければいいのか何を目標にすればいいのか分からず

練習出来ないので基礎練習が嫌いになるパターンです

 

  • すぐ次のグループにいく

音を読む練習くらいに使っている先生も見かけます

何となくスタッカートとか出来ていたらもう次のグループ

テクニックを身体に染み込ませる前に次へいってしまうので

結局何も身につかないパターンです

 

以上の進め方は絶対にやめてください

テキストだけ進んで何も身についていないので

いつまでも弾き方は習いたてのまま

何年も続けてきたのに最近始めたかのような動きをする小学生、中学生を

何人も見てきました

 

効果的な進め方 

 

  • グループごとに進める

初めて目にする12曲をまとめて譜読みしようとして

他の曲に割く時間がなくなってしまうのもいけないので

3曲、6曲くらいまずは取り掛かるといいでしょう

その後、

テクニックというものをあまり意識出来ない年齢の子は

とりあえず音を読むことに集中させるため、数曲まとめて音を読んでもいいですし

テクニックを意識出来る子は1曲ずつ追加して丁寧に進んでもいいでしょう

 

  • 12曲揃ったら

全ての曲が満足に弾けるようになるまで何週も弾き続けましょう

その日の練習の最初に、テクニックを思い出して曲を綺麗に弾けるようにする

または、抱えている曲に出てこないテクニックも忘れないようにするのが

こういったテキストの役割です 

完成度の目安

 

身体を適切に使って、その曲に見合った音を作ることが出来る

12曲を一つの組曲として捉えそれぞれを流れの中で表現出来る

同じグループにどれだけ期間をかけてもいいです

追求し続ければ幼児にも出来ますよ

 

具体的な進め方

  

1、曲ごとの役割を理解しながら譜読み

この記事で具体的な手、指、身体の使い方の指導はしませんが

そういった事は常に意識しながら譜読みをしましょう

特別なことではなく、ピアノはそうやって身体を使うもの、と思わせるためです

スタッカートならただ音を切るのではなく、

腕から引き上げるのか地面を蹴るように指先を使うのか、というようなことです

 

2、弾くときは常に数えながら歌いながら

リピートの指示がありますから、2パターンの声出しで繰り返しましょう

音を覚えるのに苦労するならばまずは歌いながら弾き、繰り返しでは数えながら弾きリズム修正

音は覚えたがリズムは苦手なら先に数えながら弾き、繰り返しでは歌いながら音楽的に

どちらのパターンでも口と指が一緒に動くことを意識しましょう

 

3、全曲揃ったら

テクニックが伴って全曲スラスラ弾けるようになったら

音楽的な流れを作っていきます

12曲を通しで下記の2パターンで弾いてください

(1)メトロノームを1拍刻みに設定します(4拍子だったら4分音符4つに取る)

ハキハキ数えながら弾きます

ピンポイントで拍に合わせるように打鍵することを意識します

(2)メトロノームを大きな拍子で取るように設定する(4拍子だったら2つ、3拍子ならひとつに)

歌いながら弾きます

テンポは(1)と同じにすることが大切です(四分音符=120と二分音符=60はテンポでいうと同じ)

同じテンポでも大きく捉えると

余裕を持った音楽になることを感じながら、気持ちよく歌って弾きましょう

  

終わりに

 

上記の内容で弾き込み、組曲が完成したらそのグループは終了です

ここまで弾き込んで初めて実際の曲に役立つまでの力が身につきます

どうぞ先に進めることばかり考えずに、技術習得のためにバーナムを効果的に使ってくださいね

 

以下ではピアノの先生もやっていまいがちな

誤った手の形について解説しています

どうぞ併せて学習にお役立てください

最適なフォームとは
私が子供の頃、”指を立てて”とか”卵の形で”と言われたり”手の甲を下げないように消ゴム”を乗せたり今考えると逆効果のことが当時の常識でした大人の生徒も教えるのですが、子供の頃習っていたとおっしゃる方もれなく手首や上腕ガチガチ、手の形がかたま...

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