先生のおかげで、と言われるということ

ピアノ

津田紘彰さんの講演を聴く機会がありました

YouTubeでも活動されていて

日本人としての心構えを勉強させていただいています

 

今回の講演では

子育てに一番大切なこと、

日本人の身体を無意識に強くする、ごく簡単ですぐ実践出来る方法などを

お話ししてくださいました

 

その後のトークショーにて参加者から質問を募ってお答えいただき

その一つが私にとって印象的でした

 

以下にまとめますが、私なりの言葉で心に落とし込んでいて

この通りにお話しいただいたわけでないので

ご承知おきください

 

他人との距離感、自分は他人に何をしてあげられるのか

例えば他人に相談を持ちかけられたとき

つい親身になって色々してあげたくなるけども、

そのとき気をつけたいのが

相談を受けた側の自分のおかげで解決した、という言葉をもらわないよう気をつけるということ

あくまでもその人自身が自分の力で立つ機会を奪わないこと

それを続けると段々、自分がいないと解決しないような関係になっていくし、

その人のためにならない

 

そのとき思い出したのですが、

私は生徒の親御さんから

”先生のおかげで”とあまり言われないのです

 

他から移ってくる生徒たちからは、

やはり比較して明らかに変わっていくので感謝されるのですが

元から教えている私の教えしか知らない生徒の親御さんは皆

”この子よく練習するんですよ”

”譜読みが得意みたいで”

”私はピアノ出来なかったので尊敬します”

と、お子さんを称えることを口にするのですよ

 

私の教えで上達した、と言っていただけると純粋に嬉しいし

そうでないと少し寂しい気がしていたのです

大人気なく恥ずかしいのですが…

 

しかし今回のお話を聞くことが出来て、

私は私の役割を全う出来ているのだと自信が湧いてきました

 

私はその子の力を引き出すことを本当に考えて普段接しています

表現について、先生としての答えやこだわりなんかも伝えません

生徒が自ら追求していけるよう、

一生懸命紡ぐ言葉を聞いて、音楽に乗せられるよう噛み砕いて、

自らの音楽作りのお手伝いをしています

自分で出来た!を何より大切にしています

 

そのやり方は正しかったのだと思いました

生徒も親御さんも、

自分が、子供が、出来た!とちゃんと思ってくれていることの

裏返しだったのだと気付くことが出来ました

それこそ先生の役割

 

私は大学生のとき先生に、

私のおかげでここまでこれたんだ!

お前一人では何も出来ないんだから!

と怒られ続け、もう人前で演奏することもやめてしまいました

(社会に出て人に教える立場になり、それが向いていることに気付けたので未練はないのですけどね)

 

私はピアノに限らず人に自らを尊重された人生ではなく

それが本当に寂しかった

 

私は絶対にそのような指導者になるまい!

と心に決め

目の前の生徒の力を信じ、引き出すことを常に意識して

生徒の人生にとって最高の先生であるよう振る舞ってきました

 

それが実っていることを今回、津田さんのお話によって気が付くことが出来ました

 

これからも生徒の力を信じるように、

私自身を信じて

私が歩んできた人生だからこそ得られたものを使って

世の中に貢献していきたいと思います

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